
日本の南・鹿児島で、国内では珍しい「金の鉱床」が見つかったというニュースが話題になっています。
金といえば「高価な金属」「宝飾品」「金塊」などのイメージがありますが、実際のところ、金はどうやって地中から掘り出され、私たちの手に届くのでしょうか。
金はどこに眠っているのか
金は、地球の地殻の中にほんのわずかに含まれています。
その中でも、火山活動や熱水(高温の地下水)によって金が濃縮され、岩石の割れ目などに集まった場所を「金鉱脈」と呼びます。
鹿児島は活火山が多い地域。火山性の地質が、金を生み出す条件にぴったりだったのです。

”温泉がある”=”火山活動が活発”⇒金などの鉱物が発掘されやすい環境!
掘り出された金はどうなるのか
金の採掘は、まず鉱山から岩石を掘り出すところから始まります。
掘り出した岩石の中には、ほんのわずかしか金が含まれていません。
そのため、まずは「粉砕」して細かくし、薬品や水を使って金を分離・抽出します。
このときによく使われるのが「シアン化法」と呼ばれる方法。化学的に金を溶かして取り出すのです。
その後、溶かした金を精製し、不要な不純物を取り除いて純度を高めます。
最後に、高温の炉で溶かして固めることで、あの見慣れた「金塊」が完成します。
金塊になるまでの流れ(ざっくりまとめ)
- 岩石を掘り出す
- 粉砕して金を含む鉱石を選別
- 化学的に金を抽出
- 精製して純度を上げる
- 溶かして金塊として鋳造
こうして地中のわずかな金が、ようやく私たちの目に見える「金塊」になるのです。
鹿児島での発見が意味するもの
今回の発見は、国内での金の新たな資源として注目されています。
日本にはかつて「佐渡金山」や「菱刈(ひしかり)鉱山」など、世界的にも優れた金鉱山がありました。
しかし多くが閉山し、今では採掘量もごくわずか。
そんな中での鹿児島での新発見は、「再び日本の金が脚光を浴びるかもしれない」と期待されています。
まとめ
金は、地球の深部からの熱と時間が作り出した、まさに「地球の奇跡」。
鹿児島のような火山地帯だからこそ発見できた貴重な資源です。
今後の調査で、どのくらいの量の金が眠っているのかが明らかになれば、日本の資源地図も少し変わるかもしれませんね。
またさらに金の価格向上も期待できるうれしいニュースですね。
